小児皮膚科

乳児湿疹

乳児湿疹
・乳児の肌は湿疹・皮膚炎が起きやすいことが知られています。これは、生後の皮脂が多い状態から2~3ヶ月で皮脂が急激に減少すること、ヨダレによる刺激が多いことなどが原因です。
・皮膚症状に応じて治療していきますが、予防方法やトラブルとの付き合い方もお伝えしていきます。

おむつかぶれ

おむつかぶれ
・あかちゃんや、おむつを使用している幼児のお尻や股が赤くなり、ひどい場合はただれたりします。尿や便に含まれるアンモニアなどの刺激や蒸れ、おむつと皮膚がこすれる刺激が原因でおこります。
・便や尿の刺激を最小限にとどめるため、排せつ物は早めに濡れたガーゼやぬるま湯で除去することが大切です。濡れたおむつは早めに取り替え、乾燥を心がけましょう。
・同様の部位に生じる皮膚炎には、カビの一種であるカンジダによる皮膚炎があります。治療法が異なりますので、疑われた場合は真菌検査を行います。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎は、良くなったり、悪くなったりを繰り返す、かゆみのある湿疹を特徴とする皮膚疾患です。患者さんの多くは皮膚が乾燥しやすい素因(ドライスキン…皮膚バリア障害)とアトピー素因(アレルギーを起こしやすい体質)をもっています。多くの場合子供の時に発症し、治癒することもありますが、時には大人になっても症状が続く場合があります。
治療は、保湿剤で皮膚バリア障害を改善させることが基本となります。しかし、すでに生じた湿疹(アレルギー反応)を抑えることは、保湿治療ではできません。ここには、ステロイドや免疫抑制剤の外用剤を使用します。早期に治療することで新たな感作(アレルギーの成立)を防ぎ、アトピー性皮膚炎の発症や増悪を予防することができます。
<ステロイド外用療法について>
ステロイド外用薬が使われて60年以上が経過し、アトピー性皮膚炎治療における重要性・安全性が確立しています。しかしステロイド外用はこわい、という間違った情報、噂が今も蔓延しており、適切な治療を受けられずに日常生活に支障をきたされている患者様が多くいらっしゃいます。 その背景には、「いつまで外用療法をつづけたらよいのか」「どれくらいの外用剤を、どの範囲に塗ったらよいのか」という、細かい指導を、医療者側が適切に行ってこなかったことが一つの原因としてあげられます。まだ炎症が残っていて治療が必要な状態でも、かゆみがなくなれば患者様は「よくなった」と思って外用療法を中断してしまい、症状が再発する、というケースが多くみられました。その結果、「薬がやめられなくなる、ステロイドは怖い薬だ」という悪いイメージが広がってしまったのです。
ステロイドは、上手に使えば、副作用を最小限にとどめながら、症状をよくしていく強い味方となる薬です。
副作用としては、皮膚萎縮、毛細血管拡張、ニキビ、多毛などが主なものですが、これらは強めのステロイドを長期間外用した場合に起こってくる、皮膚だけに出現する副作用であり、多くは、ステロイド外用量が減れば、元にもどります。また、医師の指導のもと、適切に外用療法を行っていれば、全身的な副作用がでることはありません。
当院では、外用指導を細やかに行いながら、患者様が自分らしく日常生活を送っていただけるよう、最大限のサポートをしていきます。また、必要時は紫外線療法や抗アレルギー剤内服なども組み合わせることで治療期間・外用量が少なくなるよう工夫しています。
<アトピー性皮膚炎と食物アレルギー>
アトピー性皮膚炎を放置すると、やがて皮膚から食物アレルゲンが侵入して食物アレルギーを発症し、さらには喘息などのアトピー疾患を併発することが知られています。 食物アレルギーや喘息の予防のためにもアトピー性皮膚炎の治療は大切です。適切な外用療法を行えば食物制限することなく、皮膚炎が改善する場合がほとんどです。しかし、乳児のアトピー性皮膚炎において、稀に、適切な外用治療を行っても皮膚炎のコントロールがつかず、食物アレルゲンの関与が疑われる場合があります。このような場合は、精査の上、必要であれば適切な制限が必要となります。精査が必要となりました場合は、専門医療機関をご紹介させていただきます。

あせも

あせも
・たくさんの汗をかいて汗管が詰まることでぶつぶつができたり、炎症を起こしてかゆくなったりします。
・子供は、汗をかきやすいのに体が小さく汗管が集中しているので、汗管が詰まりやすくあせもができやすいです。
・汗をかいたら、こまめに洗い流すことが炎症予防に有効です。
・皮膚の状態により、ステロイドの外用や抗アレルギー剤の内服を用いて治療します。

とびひ(伝染性膿痂疹 でんせんせいのうかしん)

とびひ(伝染性膿痂疹 でんせんせいのうかしん)
・細菌が皮膚に感染しておこる病気です。
・細菌の毒素により水ぶくれや、かさぶたを生じ全身に広がることがあります。
・夏に多く見られ、かきむしったところから菌が入り他の部位や周りの人にうつります。
・抗生物質の外用薬や内服薬、抗ヒスタミン剤などのかゆみ止めで治療します。石鹸でよく洗うことも大切です。
・湿疹があったり、乾燥肌の場合に生じやすく再発しやすいため、皮膚の状態も整えていきます。

いぼ(尋常性疣贅 じんじょうせいゆうぜい)

いぼ(尋常性疣贅 じんじょうせいゆうぜい)
・ヒトパピローマウイルスの感染により発症します。
・手や足、顔によくできやすく、痛みや痒みはありませんが、患部を触ってしまうと小さな傷から周りへ感染します。
・はじめは、ドーム状の膨らみができて、表面はザラザラしていて硬いのが特徴です。うおのめと間違われていることがありますが、通常小児の足は皮膚が柔らかくうおのめはできませんので、早めの受診がおすすめです。
・液体窒素をいぼに当てて凍らせる治療法が一般的です。一度で治し切ることは難しく、多くは何回か治療を繰り返します。痛みを伴うので、お子様で難しい場合は、内服薬やその他の選択肢についてもお話をさせていただきます。

水いぼ(伝染性軟属腫 でんせんせいなんぞくしゅ)

水いぼ(伝染性軟属腫 でんせんせいなんぞくしゅ)
・伝染性軟属腫ウイルスの感染により発症します。自覚症状はほとんどなく、まれにかゆみを伴います。
・数ミリ大のドーム状の膨らみができ、うつって多発することがあります。乾燥肌やアトピー性皮膚炎の患者さんは皮膚のバリア機能が低下しており増えやすい傾向にあります。
・多くは小学生ごろに自然に免疫ができて脱落し、その後は出来なくなります。
・治療方針については肌質や経過をみて相談の上決めていきます。当院ではピンセットでいぼを一つずつつまんで取り除くことが可能です。痛みを軽くするために局所麻酔のテープを使用しています。麻酔が効くまでに時間がかかりますので予約の上、後日取らせていただく場合がありますので御了承ください。

虫さされ

虫さされ
・虫さされによって起きる症状は、「痛み」と「かゆみ」に大きく分けられます。
・虫が皮膚を刺したことによる痛みや、虫の唾液や毒成分へのアレルギー反応による痛み・かゆみが主な症状で、このアレルギー反応は個人差が大きく症状の現れ方も違います。
・蚊に刺されると、大人はすぐに小さな発疹ができてかゆくなりますが、子供は1〜2日後に赤く腫れてかゆみが出ます。子供の場合、かきむしってしまわないように注意が必要です。かきむしった傷口から細菌が感染して、とびひになってしまう場合があります。
・痛みやかゆみが激しい場合は、ステロイド外用薬や、抗ヒスタミン剤や抗生剤内服などの治療を行ないます。悪化する前の受診がおすすめです。

キズ

キズ
擦り傷、切り傷などキズも様々ですが、放置していると細菌感染を起こしたり、跡が残ったりと思わぬトラブルを生じることがあります。なるべく早期での治療がおすすめです。キズの治療もこの10年あまりでとても進化しました。以前は消毒して乾かす一辺倒でしたが、キズをきれいに治すには適度な湿気も必要ということ、消毒よりも十分な石鹸洗浄が望ましいことなどが分かり、キズの治療も大幅に変わっています。最近は湿気を保つ様々な被覆材(ガーゼの一種)が販売されていますが、湿気は細菌の温床になることもあり、専門医の診察・加療をおすすめします。
ケガをした際、どの病院にかかったらいいか分からないこともあるかもしれません。皮膚の傷は皮膚科に御相談ください。マリナ通りクリニックモールには整形外科・脳神経外科も揃っており、深部の心配がある場合は他の科の受診も可能です。