こんにちは、院長の高松です。
今年は花粉飛散がやや多いとの予測通り、例年に増して花粉皮膚炎の患者様が受診されています。
テレビ局からも取材申し込みがあり、昨日放映の夕方のRKB今日感ニュースでもお話しさせていただきました。
花粉皮膚炎とは、花粉によって顔や首などの露出部に皮膚炎を起こす病気で、花粉の飛散時期に一致して生じる事が特徴です。
皮膚症状のみでは化粧品やシャンプーなどによる接触皮膚炎(かぶれ)との区別は難しいことが多いため、必要な場合は採血検査を行い診断することもあります。
花粉皮膚炎と診断した場合は、花粉飛散時期は抗アレルギー剤の内服を続けていただき、生じてしまった皮膚炎の治療にはステロイドの外用薬などを使います。
花粉皮膚炎は女性に多く、化粧やクレンジングの際の、こすりすぎ、洗いすぎによるバリア機能障害も関連していると考えられています。
また、アトピー性皮膚炎の方や接触皮膚炎の方など、既に皮膚のバリア機能が低下していると花粉の影響を受けやすくなりますので、花粉の時期は特にツルツル肌のキープが大切です。
ただの肌荒れと放置せずに、早目の対処で上手に花粉の時期を乗り切って下さい。
ご来院をお待ちしております。
こんにちは、院長の高松です。
最近赤ちゃんの受診が多く、赤ちゃんラッシュ⁉︎が見られることもある当院です。
赤ちゃんの肌ケアについての意識が高くなっているなと嬉しく思います。
というのも、近年では食物アレルギーと湿疹の関係が深いことが分かってきているからです。
以前は食物アレルギーの原因は口からの摂取とされていました。近年では、乳児期の湿疹から食物のアレルゲンが侵入することが食物アレルギーのきっかけとなることが分かっています。
食物アレルギーは喘息やアトピー性皮膚炎など様々なアレルギー性疾患に繋がっていくこともあります。
乳児期に湿疹を放置せず、肌をツルツルのバリア機能が保たれた状態にしておくことが食物アレルギーの予防になります。
当院では「湿疹との上手な付き合い方」というリーフレットなどをご用意し、ツルツル肌をキープ出来るよう、お手伝いをしています。
保湿剤でバリア機能の維持を図りますが、もう湿疹が出来てしまっている患者様にはステロイド外用剤や抗アレルギー剤の内服薬を使用して、なるべく早期に治してから保湿剤へと移行します。
食物アレルギーを防ぐためにも、子供さんの湿疹は放置せずに治療する事をおすすめします。
以前ほどではありませんが、ステロイド外用剤が怖いといった声があります。
ステロイド外用剤は黒くなる、リバウンドが起こるといった話を聞かれたことがあるかもしれませんが、それは正しい知識ではありません。
黒くなったのは、「炎症後色素沈着」という状態で、炎症が強く、長く続くと残るものです。ステロイドを早期に使用して炎症を抑えることで防ぐことが出来るものです。
また、リバウンドは、皮膚の炎症がしっかり治りきっていない状態で止めた場合に起こります。そういった事を防ぐためにも適切な時期に適切な量の、適切な強さのステロイドを使用することが大切です。リーフレットを使い、実際に塗って指導も行っておりますので、ご不明点やご不安な点は遠慮なくお尋ね下さい。
子供達の明るい未来のために、皮膚科医として少しでもお役に立てますと幸いです。ご来院をお待ちしております。