ニキビ治療薬の選択肢が増えました

院長の高松です。

ニキビの新しい薬が6月16日より使えるようになりました。
その名は「べピオウォッシュゲル」、ニキビ治療薬べピオの新形態です。
顔や体に塗った後、5分から10分後に洗い流すという新しい使い方が特徴の薬です。

洗い流す事で、カサカサや赤みなどの刺激症状が出にくくなるというメリットが期待されます。
また、べピオには脱色作用がありますが、15秒洗い流すと脱色作用を認めなくなるため、特に衣類を選ぶ背中や胸に使いやすくなる点も魅力です。
近年ニキビ発症年齢の若年齢化が認められていますが、9歳から使用可能なのもありがたいですね。

使用開始に先立ち、最新のニキビ治療について、講演会に参加してきました。講演会では、ニキビ治療に抗菌薬を乱用した場合の薬剤耐性菌についての講演もありました。
ニキビの治療は長期に及ぶため、抗菌薬ばかりを使用していると耐性菌の出現が危惧されます。
この為、べピオをはじめとしたコメド治療薬(毛穴の詰まりを取る塗り薬)を続けて、ニキビの出来ない肌に変えていく必要があります。
コメド治療薬に新しい選択肢が増えた事で、薬を使いやすく、続けやすくなる事を期待しています。

当院では以前より耐性菌予防のため、コメドの圧出処置を行い、抗菌薬の使用期間を短くする取り組みを行っています。統計によると、九州ではまだ強力な耐性菌は出現が認められていないようでしたので、ニキビ治療に関わる者として改めて責任を持って取り組んでいきたいと思いました。

新しい薬「べピオウォッシュゲル」、当院でも取り扱いを開始しています。患者さんの肌、ライフスタイルなどを考慮し最適の薬剤を選択していきますので、ニキビ治療を諦めずに、受診されて下さい。

2025年06月17日